1|産業理学療法士が「現場」で見ているもの

Q
職場の腰痛・肩こりを「産業理学療法」の専門家として見ると、一般的な健康管理では見逃しがちな本当の原因が見えると聞きます。どんな違いがありますか?

肩こりや腰痛は、日常の姿勢が大きく関与しています。座り方、立ち方、そして職場では作業姿勢——これらが慢性的な痛みの根本にあることがほとんどです。

一般的な対処は「湿布を貼る」「マッサージをする」といった対症療法で終わることが多いです。しかし我々理学療法士は、動作観察・分析のスペシャリストです。なぜその姿勢になるのか、どの動作が負担をかけているのかを見極め、改善する方法を具体的にお伝えすることができます。

実際にある製造業の現場に入ったとき、腰痛を訴える方が多い原因が「作業姿勢」にあることがすぐにわかりました。毎日同じ動作を繰り返す中で、本人も気づかないまま腰に大きな負担がかかり続けていたのです。姿勢の改善指導を行うと「先週より楽になった」という声が現場から上がりました。

現場に入って初めて見える原因があります。だからこそ、健康診断の数値だけを見ていても職場の不調はなくならないと感じています。

2|プロ野球トレーナーの知見が企業を変えた

Q
ラグスタは創業30年以上、プロ野球チームから地域の中小企業まで幅広く支援してきました。スポーツ現場の知見を企業に転用した最初のケースはどんなものでしたか?

スポーツの世界では「コンディショニング」という概念は当たり前です。アスリートにとって身体はそのまま仕事道具ですから、ケガのリスク管理や体調管理には非常にシビアな姿勢で取り組んでいました。

企業に転用する際に最初に気づいたのは、「身近なケガや不調」から入るべきだということです。製造業の現場で最も多いのは転倒と腰痛。これはアスリートのケガ予防と本質的に変わらない。「どんな動作が危険か」「どうすれば防げるか」という視点で現場に入ると、すぐに効果が実感されました。

転倒対策・腰痛対策がラグスタの企業支援の最初のケースでしたが、それはスポーツ現場での経験が最も直接的に活かせる領域でもありました。そこから信頼が積み上がり、より広い健康経営の支援へと広がっていきました。スポーツ庁「Sport in Life アワード」の受賞や日経トレンディへの掲載も、こうした現場主義への評価だと受け止めています。

3|実際に何が変わったか——延べ25,460名の実績

Q
実際に支援した企業の中で、印象に残っている事例を教えてください。

製造業のある企業では、企業内にジムがあり、そちらで従業員の方々のフォローをしています。転倒や腰痛による訴えがあり、まずその実態把握と対策から始めました。

支援実績

延べ
25,460名
2025年実績のジム利用者数。支援開始当初は「ジムがあっても使わない」という状況から、自発的に体を動かす文化へと変化しました。

30年超
1994年の創業から積み上げてきた支援実績。スポーツ現場から医療、企業まで幅広い現場経験が土台にあります。

「運動が当たり前になった」という職場文化の変化が、最終的に数値の改善につながると確信しています。まず意識が変わり、習慣が変わる——その土台をしっかり作ることが、健康経営の本質です。

4|業種によって違う、健康課題とアプローチ

Q
業種によって健康課題やアプローチの違いはありますか?

業種によって優先すべき課題は大きく違います。

製造業
腰痛・転倒・熱中症対策が中心。身体を使う仕事が多く、作業姿勢や環境が直接リスクに影響します。まず現場の動作観察と姿勢改善の指導から始めることが多いです。

IT・事務系
在宅勤務による運動不足や、長時間の座位による肩こり・腰痛が課題。日常の中に運動を組み込む仕組みづくりやデスクワーク環境の見直しが効果的です。

いずれの業種でも共通しているのは、「現場を見ずして対策なし」ということ。施策は一律ではなく、その職場の実態に合わせてカスタマイズすることが成果への近道です。

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「健康施策にお金をかけても変わらない」——その本当の理由

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腰痛は3ヶ月で変わる——
今日からできる3ステップ